2007年 06月 29日
OSNニュースレター 58号 (1) |
2007年6月27日発行(6月号)
6月の半ば、私の職場(Grossfamilieー大家族)に住み、毎朝、電車で仕事に出掛けるハンディキャップを背負った5人の職場を、障害が重くて外に働きにいけないHさんとAさんを連れて訪問する機会をえました。そのなかの一人のHUさんは木工場で15年間働いていましたが、木工場が規模を縮小したのを機に、隣村にあるシステムキッチンを作る家具工場に2年前から働いています。歩行と言葉での表現に障害をもつHUさんですが、家具工場で私の目には複雑に見える機械を操作しながら、胸をはって誇りを持って働いている姿にいたく感動したものでした。彼の裏表のない働きぶりや明るく素直な性格のため、他の労働者からも大変好かれていることを直に見て、とても嬉しく感じたものでした。
全盲で歩行も出来ず重い障害をもったHさんは、仲間の働きぶりを目で見ることは勿論出来ませんが、彼の仲間の働きぶりに接して、自分が外に働にいけない不遇をかこつこともなく、きっと自分もHUさんのように頑張らなければという思いが表情に出ていた気がしました。
仲間の職場を訪れた翌日、 Hさんは家庭医のドクター ミューラーの検診を受けて、痛い検査もあったろうに満面の笑みを浮かべて帰宅しました。手にはドクターからのプレゼントで彼の大好きなミニカー。”これ、ドクターがくれたんだよ。一杯話しかけてくれたよ。人生って喜びだよねー„I ha Freud am Läbe!“ ー僕の人生には喜びが一杯だよ!と、いくども頷くHさん。私たちが、Hさんのように„I ha Freud am Läbe!“と人生に大きな喜びを感じるには、どれほどのお金と地位と住まいと物質と人からの賞賛がいることだろう。日々、感動することが乏しく、ささやかな親切や愛を素直に喜べないために、、。。
第4回のOSNピクニックには14家族が集い、ともに日曜午後のひとときを、素晴らしい環境ののなかで楽しくすごす幸いを得ました。企画側にとって嬉しかったのは沢山の“新人”が参加してくださったことです。その一人Mさんは、” たくさんの方とお知り合いになれてよかったです。ここまで3年半住んでいて、家族以外の知り合いなんて本当に数が少なかったのにOSNに入会したとたんぐっと私の世界が広がってうれしいばかりです、、”との、心のこもった礼状をくださりました。OSNをここまで継続させてきて本当によかったと思えた瞬間でした。
間もなく夏休みを迎えるここ東スイスですが、OSN会とご家族のみなさまのお幸せと健康をお祈りして挨拶にかえさせていただきます。 OSN代表 松林幸二郎
OSNニュースレターもくじ
1、 第4回 OSNピクニックのレポート
2、領事マガジン 発行ならびに個人配信のお知らせ
3、 OSNライブラリから、本の紹介
4、 横田早紀江さんのCDを聞かせていただいて
5、 投稿 スペインで拾った”鉛筆”
6、 私の好きな言葉、心に残る言葉
7、 心温まるエピソード
8、 ” レニー3歳 ひよこぐみ” 日本の幼稚園 体験記
9、 今月のドイツ語慣用句と決まり文句
10、我が家のレシピ
11、週末のおすすめスポット
1.第4回OSNピクニックのレポート
毎年恒例となったOSNのピクニック。4回目となった今年も、去年開催地として好評だったErmattingen (TG) Strandbadにて行われました。参加者はなんと14家族、46名、そして飛び入り参加者もあり計47名となり、大いに盛り上がりました。今回は、OSN新メンバーの方達が多く参加され、一段とOSNの輪が広がりました。
ピクニックの内容は、会員同士の歓談が中心となりましたが、BBQの後に、すいか割り大会、そして皆さんお待ちかねのあんぱんならぬどら焼き競争を行いました。参加者の感想をいただきましたので掲載します。
先日は楽しいイベント、ありがとうございました。
お子さんづれの御家族がたくさんいらっしゃって、将来を考えると心強い思いがしました。
私のパートナーはスイカ割りやパン食い競争を見たことがなかったので、私が子供の時に体験した遊びを見ることができてとても面白かったようです。これからもイベントにどんどん参加していきたいと思っております。
それでは今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 Nさんより
天気にも恵まれ、とても素晴らしい一日でした。うちの子供たちはまだ小さいですが、他のたくさんの子供たちと日本語で遊べる機会ができたのでよかったです。主人は始めての経験となったどら焼き競争が楽しかったようです。開催地となったErmattingen Strandbadは、さほど込んでもなく、ファミリーでのんびりとできる場所でした。来年もまた家族全員で是非参加したいです。 Tさんより
初めてのOSNピクニック参加でしたが夫ともどもとても楽しみました! 沢山の方とお話しすることが出来てよかったです。
スイカ割りもパン食い競争もとてもいいアイデアですね! ただ、パン食い競争の模様をビデオにとるとはじめに警告してくれればもっと品良く、パン食いしたのに、とそれだけが気がかりです。(しかも後ほど放映されるなんて・・・)このような機会を与えてくださったお世話人のみなさまに感謝いたします。 ありがとうございました! Mさん
ピクニック、参加させて頂いて本当にありがとうございました。すいか割りや、パン食い競争のような日本ならではの催しは、滅多に無い機会ですものね。初めて目にした夫も喜んでいました。日本の行事など、皆様とご一緒出来たら、嬉しいですね。 こんなに多くの日本の家族に会う事が出来(何と表現して良いのでしょうか?)、嬉しくてたまりません。またの機会を本当に楽しみにしています。もし何かお手伝い出来る事があれば、是非やらせて下さい。・・・何も得意な事はありませんが・・。
Gさん
OSNピクニック報告記
Ermatingenで2回目のOSNピクニックがおこなわれました。前の年はTeufen村での山中バーベキューでしたが、こういうふうに変化があると、毎年参加しても楽しいです。今回ははじめてお会いする方々が半数くらいいらして、日本人が海外にすむパワーのすごさをあらめて実感。日本人女性がミス・ユニヴァースになったのとあわせて、心強いかぎりです。
電車でついたわたしたちは、駅で凛々ちゃんとロルフさんにお出迎えしていただき、ほかのご家族と一緒に湖畔へと向かいました。きらめく陽射しの下、まずは湖に飛び込んで、クール・ダウン。湖中のトランポリンであそんで帰ってくると、ちょうどグリルに火が入ったところでした。わいわいいいながら食べ物を焼いていたら、まつかさのおかげで一気に火がおこってすごくいいにおいになりました。
おなかがおさまったころ、すいか割がはじまりました。1個目のすいかは力強い一撃でわりとあっけなくわれて、みんな、賞味にあずかりました。2個目のすいかはちいさい子からトライしていったので、あてることはできても、割るまでには結構時間がかかり、みんなの声援にも熱がはいりました。
さて、期待のパン喰い競争です。(お世話人の早見さんがつくってくださったドラ焼きが、ぶらさがっています)
まず、日本人女性がお手本として競技を開始しました。けんけんして綱までいき、手をつかわず、口だけでドラ焼きをとり、後ろ向きにはしって出発点まで戻ってくるのです。けんけんが結構こたえました。ドラ焼きも出遅れるとすごくゆさゆさとゆれているのでとれにくい。見えも外聞も忘れ、とびつきました。その後、男性陣、ティーンエージャー、年長さん、年少さんと順順にグループごとに走って、跳んで、とりました。ドラ焼きがたくさんあったので、2回目の挑戦をすることができたので、子供達は大喜びでした。
歓談ののち、松林代表から簡単な会の説明と世話人の説明がありました。その後は参加者に自己紹介をしていただき、自由解散となりました。
あまりぎちぎちすぎないテンポでお日様と湖とおしゃべりをたのしめて、とてもたのしかったです。準備をしてくださったみなさん、ありがとうございました。それから、はじめてお会いしたみなさんに、また次の催しでお目にかかることをたのしみにしています。 Kさんより
OSNピクニックのスナップ写真を、BGMがつき、モニター大で見られ、スライドショーでは様々なバリエーションが楽しめる Yahoo Japan のフォトアルバムに再アップロードしましたので、既にYahoo De、のアルバムをご覧になったかたも、もう一度ご覧になって意見をお聞かせください。
http://photos.yahoo.co.jp/ph/matsubayashi_family/lst?&.dir=/74a0&.src=ph&.view=t
2. 領事マガジン8号発行ならびに個人配信のお知らせ
ようやく領事マガジン第8号が完成いたしましたのでお届けいたします。マガジン内でもお知らせしておりますが、次号から領事マガジン個人様配信を開始いたします。ご希望の方がおられましたらメールにてご連絡下さい。たくさんの方に読んでいただき、少しでも皆様のお役に立てればと考えておりますので、知人の方々にご紹介いただければ幸いです。
村上岳司
Embassy of Japan
Consul and Security officer
Takeshi MURAKAMI
Tel +41 (0)31-300-2222
53 Engestrasse 3012 Bern Switzerland
takeshi.murakami@mofa.go.jp
参議院選挙の海外投票の案内書を添付しましたのでご覧になってください。
3.OSNライブラリから、本の紹介
OSNの会員の皆様に手数料1フランのみで貸し出しを行っている当ライブラリでは、新しい本が増え、皆様のご利用をお待ちしております。 今回は、バブル全盛期に日本でファッション誌編集に携わった後渡仏。スイス育ちアメリカ人の現夫と結婚、出産。米国、ロンドン、スイス(チューリッヒ・ジュネーブ)での生活体験を通して、女性の生き方、欧米の日常を観察、独自の切り口で書き綴っている長坂道子さんの本をご紹介。
長坂道子さんのホームページ http://www.nagasaka.ch/index.html
ジュネーブ在住、2児の母。等身大で、つい旧知の友人のような親しみを覚えますが、さすが道子女史、鋭い観察眼を通して描かれる日常生活日記は痛快!さらに文化的おでかけ報告や読書日記など、ちょっとおしゃれなサイトです。
4.横田早紀江さんのCDを聞かせていただいて
私は 平和な時代の豊かな高度成長の時代に生まれ育ち、日本人として何一つ苦労することもなく大きくなりました。しかし、物心ついたときから、戦争や被爆で苦労された方や中国残留孤児、そして北朝鮮による拉致被害者に関しての報道を目にする度に、《あまりに自分の置かれた環境と違いすぎる、大変な苦労と困難、悲しみを背負っていらっしゃる方々》に対し、「何かしなければいけない。何かすぐにできないまでも、こういう現実から目をそむけずに、彼らの自由と幸福のために祈らねばならない。」 と、そんな気持ちで報道に向かっていました。
いえ、ひょっとするとそんな美しいものではなく、ドラマ好きな性分が、ドラマ以上にドラマティックな現実の話に揺り動かされ、「この先どうなっちゃうの?あー 知りたい!どうかハッピーエンドでありますように!!」というミーハー的な興味に近いものがあった、というのが正直なところかもしれません。
いずれにせよ、横田めぐみさんは同い年、ということもあって、私が好きなことを好きなようにやって生きてきて、親兄弟、親戚、周りの皆に見守られながら幸せに満ち溢れて過ごしていた30年、それができない親子の苦悩を忘れることはありませんでした。
そんなある日、松林さんから思いがけずめぐみさんの母、横田早紀江さんのcdを頂きました。マスコミによる興味本位な報道とは違うであろうこの一枚を聞くには、少し心構えが必要なような気がして、長いことそのcdの入った封を開けることができませんでした。
しかし先日、やっとそんな気持ちにもなり聞いてみました。
ラジオの多分キリスト教関係の番組のインタビューという形の横田さんのお話は、キリスト教を信仰するしないに関わらず 《世の中を大きく包む見えない力(=神様?)を信じること》によって、こんなにも苦しく辛い 人々の心を安らげることができるのだ、と言うことを確信することができました
「娘が拉致され安否もわからない、これほどの悲しみはない。」 としながらも、 「勿論、自分たちが生きている間にめぐみちゃんに会いたいが、もし生きているときに会えなくても、それが神の意思であるのかもしれない。」 とまで思うことができ、彼らをここまで 苦しめた国家に対し、恨みを抱くのではなく、彼女の帰宅を祈ると同時に、北朝鮮の貧困や制裁に苦しむ人々の幸せや、更には愚かな指導者たちにまで 「この祈りが通じて 人の生きるべき道がわかってもらえるように」 と願える域にまで達しているのはなんとも凄い、素晴らしいことだ、と思いました。
彼女らの苦悩はいかばかりかといつも思いながら、何ひとつできずにいる私ですが、彼女たちが神様を信じることで少しでも救われているのだとしたら、彼女が神の道と出会えたことを感謝したいと思いま した。
私は、仏壇のある父の実家、神棚のある母の実家を持ち、カトリックの幼稚園に通い、今はプロテスタントの夫と何の違和感もなく暮らしています。感じること、思うこと、祈ること...苦難をも人生の道しるべとし素直に受け入れること... は、どの宗教にも通じるいえ、宗教を超え 《人の生きるべき道》であり、強い祈りは必ずいつか通じると、私は見えない大きな力(=愛)を信じています。
《横田めぐみ》 という名前を 日本人であれば皆さんご存知でしょう。彼女達がご両親の元に帰れる日を どうぞあなたも祈ってあげてください。《祈る》と言う言葉がしっくり来ない方は、どうぞ強く願ってあげて欲しいと思います。
ご興味のある方には私が頂いたcdをお貸しします。 神谷タンナー未夏さん記
5.投稿 スペインで拾った”鉛筆”
先月のある週末、夫の会社からのご招待をいただき、バルセロナの500kmくらい南にあるオレンジで有名なバレンシアという街に旅行に行きました。そこで出会った、スペイン生活が長くてスペイン語に堪能なSさんが、深い感動を受けたという小話を日本語に訳したものをスイスに持ち帰ったのが以下の小文です。 YSさん記
鉛 筆
少年は老人が手紙を書くのをしばらく見つめてからこう言った。
「おじいちゃん、僕のことを書いてるの?」
「そうだよ。お前のことを書いている。でも私は今書いている文章よりも、使っている鉛筆の方が大切だと思っているんだ。お前が大きくなったらこの鉛筆のようになって欲しいと願っているよ。」老人はそう言って微笑んだ。
少年はまじまじと鉛筆を眺め、「でもそれ、なんてことのない普通の鉛筆じゃない。」と反論した。
そこで老人は彼に向き直り、こう説明した。「見方次第だ。鉛筆には5つの特徴がある。この5つを生涯お前が忘れずにいられたら、きっと平安な人生を送れるはずだ。
✚一つ目は、鉛筆には書き手がいるということだ。この書き手が鉛筆の成す業を決める。お前は人生で大事を成し遂げることも可能だが、お前の人生の書き手が神であれば、成す業は神の御旨に適った業になる。
✚二つ目は、鉛筆は時々削らなければならないという点だ。削られるとき鉛筆は痛い思いをすることになるが、その後は研ぎ澄まされて、更なる痛みにも耐えうるようになる。
✚三つ目は鉛筆で書いた文字は消しゴムで消せるという点だ。消すのはこれまでに犯した間違いだけではない。終わりの日の審判へ続く道を整えるために消されるのだ。
✚四つ目。鉛筆で最も大切な部分は木でも塗料でもない。芯だ。お前はいつでも自分の内面に気をつけていなさい。
✚最後に五つ目。鉛筆は必ず跡を残す。お前も人生の足跡を常に残すことを忘れてはならないよ。
ひとつひとつの行動に注意深くありなさい。」
Paulo Coelho“La historia del Lápiz”より
あなたがたがもし、
苦しんでいる兄弟姉妹のひとりひとりを思い起こすなら、
仕事はもっとらくに感じ、
貧しい人たちにたいしても
もっと心の底から微笑むことができるでしょう。
もし、貧しい人々が飢え死にするとしたら、
それは神がその人を愛していないからでなく、
あなたが、そして私が、その人たちにパンを、服を、
そして愛を、思いやりをあたえなかったからなのです。マザーテレサ
私がスイスに嫁ぐ前、マザーテレサが日本に来られたことがあります。
彼女の言動は、飽食や物質主義に浸かっていた日本の私にショックを与えました。
新幹線で、「こういうものが必要なのです」と捨てられる運命の紙コップをインドに持ち帰られたことなど、、。
上は、私が尊敬してやまない彼女の言葉です。 Yさん記
田舎に住んでいると、住民のほとんどが顔見知り。すれ違う人々みんなが挨拶を交わし、車の運転中でさえ手をふり、笑顔をふりまく。始めの頃はそれに慣れず、「私は誰も知らないのに、みんなは私を知っている」恐怖、のようなものも感じ、うっとうしく思ったものだった。
それが15年近く住んで、挨拶はコミュニティーで気持ちよく過ごすためのエチケットだけではなく、そこで生活していること、自分の存在を認められていることの証であることを実感できるようになった。特に親しい人の、あふれんばかりの笑顔(道で会っただけなのに、昨日もスーパーで会ったのに)に、こちらもできる限りの微笑返し。この笑顔の交換がいかにこころを温め、気持ちをおだやかに、豊かにしてくれるか、いまさらながらふと感じことがある。そしてこの環境で子供が育っていくことに安心していられるとはなんと平和なことか!これはかけがえの無い、根本的なハートウォーマーである。
Kさん記
今月のニュースレターは内容が多いため、ブログへの更新を2回にわけましたことをご了承ください。続きはこちらです。
6月の半ば、私の職場(Grossfamilieー大家族)に住み、毎朝、電車で仕事に出掛けるハンディキャップを背負った5人の職場を、障害が重くて外に働きにいけないHさんとAさんを連れて訪問する機会をえました。そのなかの一人のHUさんは木工場で15年間働いていましたが、木工場が規模を縮小したのを機に、隣村にあるシステムキッチンを作る家具工場に2年前から働いています。歩行と言葉での表現に障害をもつHUさんですが、家具工場で私の目には複雑に見える機械を操作しながら、胸をはって誇りを持って働いている姿にいたく感動したものでした。彼の裏表のない働きぶりや明るく素直な性格のため、他の労働者からも大変好かれていることを直に見て、とても嬉しく感じたものでした。
全盲で歩行も出来ず重い障害をもったHさんは、仲間の働きぶりを目で見ることは勿論出来ませんが、彼の仲間の働きぶりに接して、自分が外に働にいけない不遇をかこつこともなく、きっと自分もHUさんのように頑張らなければという思いが表情に出ていた気がしました。
仲間の職場を訪れた翌日、 Hさんは家庭医のドクター ミューラーの検診を受けて、痛い検査もあったろうに満面の笑みを浮かべて帰宅しました。手にはドクターからのプレゼントで彼の大好きなミニカー。”これ、ドクターがくれたんだよ。一杯話しかけてくれたよ。人生って喜びだよねー„I ha Freud am Läbe!“ ー僕の人生には喜びが一杯だよ!と、いくども頷くHさん。私たちが、Hさんのように„I ha Freud am Läbe!“と人生に大きな喜びを感じるには、どれほどのお金と地位と住まいと物質と人からの賞賛がいることだろう。日々、感動することが乏しく、ささやかな親切や愛を素直に喜べないために、、。。
第4回のOSNピクニックには14家族が集い、ともに日曜午後のひとときを、素晴らしい環境ののなかで楽しくすごす幸いを得ました。企画側にとって嬉しかったのは沢山の“新人”が参加してくださったことです。その一人Mさんは、” たくさんの方とお知り合いになれてよかったです。ここまで3年半住んでいて、家族以外の知り合いなんて本当に数が少なかったのにOSNに入会したとたんぐっと私の世界が広がってうれしいばかりです、、”との、心のこもった礼状をくださりました。OSNをここまで継続させてきて本当によかったと思えた瞬間でした。
間もなく夏休みを迎えるここ東スイスですが、OSN会とご家族のみなさまのお幸せと健康をお祈りして挨拶にかえさせていただきます。 OSN代表 松林幸二郎
OSNニュースレターもくじ
1、 第4回 OSNピクニックのレポート
2、領事マガジン 発行ならびに個人配信のお知らせ
3、 OSNライブラリから、本の紹介
4、 横田早紀江さんのCDを聞かせていただいて
5、 投稿 スペインで拾った”鉛筆”
6、 私の好きな言葉、心に残る言葉
7、 心温まるエピソード
8、 ” レニー3歳 ひよこぐみ” 日本の幼稚園 体験記
9、 今月のドイツ語慣用句と決まり文句
10、我が家のレシピ
11、週末のおすすめスポット
1.第4回OSNピクニックのレポート
毎年恒例となったOSNのピクニック。4回目となった今年も、去年開催地として好評だったErmattingen (TG) Strandbadにて行われました。参加者はなんと14家族、46名、そして飛び入り参加者もあり計47名となり、大いに盛り上がりました。今回は、OSN新メンバーの方達が多く参加され、一段とOSNの輪が広がりました。
ピクニックの内容は、会員同士の歓談が中心となりましたが、BBQの後に、すいか割り大会、そして皆さんお待ちかねのあんぱんならぬどら焼き競争を行いました。参加者の感想をいただきましたので掲載します。
先日は楽しいイベント、ありがとうございました。
お子さんづれの御家族がたくさんいらっしゃって、将来を考えると心強い思いがしました。
私のパートナーはスイカ割りやパン食い競争を見たことがなかったので、私が子供の時に体験した遊びを見ることができてとても面白かったようです。これからもイベントにどんどん参加していきたいと思っております。
それでは今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 Nさんより
天気にも恵まれ、とても素晴らしい一日でした。うちの子供たちはまだ小さいですが、他のたくさんの子供たちと日本語で遊べる機会ができたのでよかったです。主人は始めての経験となったどら焼き競争が楽しかったようです。開催地となったErmattingen Strandbadは、さほど込んでもなく、ファミリーでのんびりとできる場所でした。来年もまた家族全員で是非参加したいです。 Tさんより
初めてのOSNピクニック参加でしたが夫ともどもとても楽しみました! 沢山の方とお話しすることが出来てよかったです。
スイカ割りもパン食い競争もとてもいいアイデアですね! ただ、パン食い競争の模様をビデオにとるとはじめに警告してくれればもっと品良く、パン食いしたのに、とそれだけが気がかりです。(しかも後ほど放映されるなんて・・・)このような機会を与えてくださったお世話人のみなさまに感謝いたします。 ありがとうございました! Mさん
ピクニック、参加させて頂いて本当にありがとうございました。すいか割りや、パン食い競争のような日本ならではの催しは、滅多に無い機会ですものね。初めて目にした夫も喜んでいました。日本の行事など、皆様とご一緒出来たら、嬉しいですね。 こんなに多くの日本の家族に会う事が出来(何と表現して良いのでしょうか?)、嬉しくてたまりません。またの機会を本当に楽しみにしています。もし何かお手伝い出来る事があれば、是非やらせて下さい。・・・何も得意な事はありませんが・・。
Gさん
OSNピクニック報告記
Ermatingenで2回目のOSNピクニックがおこなわれました。前の年はTeufen村での山中バーベキューでしたが、こういうふうに変化があると、毎年参加しても楽しいです。今回ははじめてお会いする方々が半数くらいいらして、日本人が海外にすむパワーのすごさをあらめて実感。日本人女性がミス・ユニヴァースになったのとあわせて、心強いかぎりです。
電車でついたわたしたちは、駅で凛々ちゃんとロルフさんにお出迎えしていただき、ほかのご家族と一緒に湖畔へと向かいました。きらめく陽射しの下、まずは湖に飛び込んで、クール・ダウン。湖中のトランポリンであそんで帰ってくると、ちょうどグリルに火が入ったところでした。わいわいいいながら食べ物を焼いていたら、まつかさのおかげで一気に火がおこってすごくいいにおいになりました。
おなかがおさまったころ、すいか割がはじまりました。1個目のすいかは力強い一撃でわりとあっけなくわれて、みんな、賞味にあずかりました。2個目のすいかはちいさい子からトライしていったので、あてることはできても、割るまでには結構時間がかかり、みんなの声援にも熱がはいりました。
さて、期待のパン喰い競争です。(お世話人の早見さんがつくってくださったドラ焼きが、ぶらさがっています)
まず、日本人女性がお手本として競技を開始しました。けんけんして綱までいき、手をつかわず、口だけでドラ焼きをとり、後ろ向きにはしって出発点まで戻ってくるのです。けんけんが結構こたえました。ドラ焼きも出遅れるとすごくゆさゆさとゆれているのでとれにくい。見えも外聞も忘れ、とびつきました。その後、男性陣、ティーンエージャー、年長さん、年少さんと順順にグループごとに走って、跳んで、とりました。ドラ焼きがたくさんあったので、2回目の挑戦をすることができたので、子供達は大喜びでした。
歓談ののち、松林代表から簡単な会の説明と世話人の説明がありました。その後は参加者に自己紹介をしていただき、自由解散となりました。
あまりぎちぎちすぎないテンポでお日様と湖とおしゃべりをたのしめて、とてもたのしかったです。準備をしてくださったみなさん、ありがとうございました。それから、はじめてお会いしたみなさんに、また次の催しでお目にかかることをたのしみにしています。 Kさんより
OSNピクニックのスナップ写真を、BGMがつき、モニター大で見られ、スライドショーでは様々なバリエーションが楽しめる Yahoo Japan のフォトアルバムに再アップロードしましたので、既にYahoo De、のアルバムをご覧になったかたも、もう一度ご覧になって意見をお聞かせください。
http://photos.yahoo.co.jp/ph/matsubayashi_family/lst?&.dir=/74a0&.src=ph&.view=t
2. 領事マガジン8号発行ならびに個人配信のお知らせ
ようやく領事マガジン第8号が完成いたしましたのでお届けいたします。マガジン内でもお知らせしておりますが、次号から領事マガジン個人様配信を開始いたします。ご希望の方がおられましたらメールにてご連絡下さい。たくさんの方に読んでいただき、少しでも皆様のお役に立てればと考えておりますので、知人の方々にご紹介いただければ幸いです。
村上岳司
Embassy of Japan
Consul and Security officer
Takeshi MURAKAMI
Tel +41 (0)31-300-2222
53 Engestrasse 3012 Bern Switzerland
takeshi.murakami@mofa.go.jp
参議院選挙の海外投票の案内書を添付しましたのでご覧になってください。
3.OSNライブラリから、本の紹介
OSNの会員の皆様に手数料1フランのみで貸し出しを行っている当ライブラリでは、新しい本が増え、皆様のご利用をお待ちしております。 今回は、バブル全盛期に日本でファッション誌編集に携わった後渡仏。スイス育ちアメリカ人の現夫と結婚、出産。米国、ロンドン、スイス(チューリッヒ・ジュネーブ)での生活体験を通して、女性の生き方、欧米の日常を観察、独自の切り口で書き綴っている長坂道子さんの本をご紹介。
長坂道子さんのホームページ http://www.nagasaka.ch/index.html
ジュネーブ在住、2児の母。等身大で、つい旧知の友人のような親しみを覚えますが、さすが道子女史、鋭い観察眼を通して描かれる日常生活日記は痛快!さらに文化的おでかけ報告や読書日記など、ちょっとおしゃれなサイトです。
4.横田早紀江さんのCDを聞かせていただいて
私は 平和な時代の豊かな高度成長の時代に生まれ育ち、日本人として何一つ苦労することもなく大きくなりました。しかし、物心ついたときから、戦争や被爆で苦労された方や中国残留孤児、そして北朝鮮による拉致被害者に関しての報道を目にする度に、《あまりに自分の置かれた環境と違いすぎる、大変な苦労と困難、悲しみを背負っていらっしゃる方々》に対し、「何かしなければいけない。何かすぐにできないまでも、こういう現実から目をそむけずに、彼らの自由と幸福のために祈らねばならない。」 と、そんな気持ちで報道に向かっていました。
いえ、ひょっとするとそんな美しいものではなく、ドラマ好きな性分が、ドラマ以上にドラマティックな現実の話に揺り動かされ、「この先どうなっちゃうの?あー 知りたい!どうかハッピーエンドでありますように!!」というミーハー的な興味に近いものがあった、というのが正直なところかもしれません。
いずれにせよ、横田めぐみさんは同い年、ということもあって、私が好きなことを好きなようにやって生きてきて、親兄弟、親戚、周りの皆に見守られながら幸せに満ち溢れて過ごしていた30年、それができない親子の苦悩を忘れることはありませんでした。
そんなある日、松林さんから思いがけずめぐみさんの母、横田早紀江さんのcdを頂きました。マスコミによる興味本位な報道とは違うであろうこの一枚を聞くには、少し心構えが必要なような気がして、長いことそのcdの入った封を開けることができませんでした。
しかし先日、やっとそんな気持ちにもなり聞いてみました。
ラジオの多分キリスト教関係の番組のインタビューという形の横田さんのお話は、キリスト教を信仰するしないに関わらず 《世の中を大きく包む見えない力(=神様?)を信じること》によって、こんなにも苦しく辛い 人々の心を安らげることができるのだ、と言うことを確信することができました
「娘が拉致され安否もわからない、これほどの悲しみはない。」 としながらも、 「勿論、自分たちが生きている間にめぐみちゃんに会いたいが、もし生きているときに会えなくても、それが神の意思であるのかもしれない。」 とまで思うことができ、彼らをここまで 苦しめた国家に対し、恨みを抱くのではなく、彼女の帰宅を祈ると同時に、北朝鮮の貧困や制裁に苦しむ人々の幸せや、更には愚かな指導者たちにまで 「この祈りが通じて 人の生きるべき道がわかってもらえるように」 と願える域にまで達しているのはなんとも凄い、素晴らしいことだ、と思いました。
彼女らの苦悩はいかばかりかといつも思いながら、何ひとつできずにいる私ですが、彼女たちが神様を信じることで少しでも救われているのだとしたら、彼女が神の道と出会えたことを感謝したいと思いま した。
私は、仏壇のある父の実家、神棚のある母の実家を持ち、カトリックの幼稚園に通い、今はプロテスタントの夫と何の違和感もなく暮らしています。感じること、思うこと、祈ること...苦難をも人生の道しるべとし素直に受け入れること... は、どの宗教にも通じるいえ、宗教を超え 《人の生きるべき道》であり、強い祈りは必ずいつか通じると、私は見えない大きな力(=愛)を信じています。
《横田めぐみ》 という名前を 日本人であれば皆さんご存知でしょう。彼女達がご両親の元に帰れる日を どうぞあなたも祈ってあげてください。《祈る》と言う言葉がしっくり来ない方は、どうぞ強く願ってあげて欲しいと思います。
ご興味のある方には私が頂いたcdをお貸しします。 神谷タンナー未夏さん記
5.投稿 スペインで拾った”鉛筆”
先月のある週末、夫の会社からのご招待をいただき、バルセロナの500kmくらい南にあるオレンジで有名なバレンシアという街に旅行に行きました。そこで出会った、スペイン生活が長くてスペイン語に堪能なSさんが、深い感動を受けたという小話を日本語に訳したものをスイスに持ち帰ったのが以下の小文です。 YSさん記
鉛 筆
少年は老人が手紙を書くのをしばらく見つめてからこう言った。
「おじいちゃん、僕のことを書いてるの?」
「そうだよ。お前のことを書いている。でも私は今書いている文章よりも、使っている鉛筆の方が大切だと思っているんだ。お前が大きくなったらこの鉛筆のようになって欲しいと願っているよ。」老人はそう言って微笑んだ。
少年はまじまじと鉛筆を眺め、「でもそれ、なんてことのない普通の鉛筆じゃない。」と反論した。
そこで老人は彼に向き直り、こう説明した。「見方次第だ。鉛筆には5つの特徴がある。この5つを生涯お前が忘れずにいられたら、きっと平安な人生を送れるはずだ。
✚一つ目は、鉛筆には書き手がいるということだ。この書き手が鉛筆の成す業を決める。お前は人生で大事を成し遂げることも可能だが、お前の人生の書き手が神であれば、成す業は神の御旨に適った業になる。
✚二つ目は、鉛筆は時々削らなければならないという点だ。削られるとき鉛筆は痛い思いをすることになるが、その後は研ぎ澄まされて、更なる痛みにも耐えうるようになる。
✚三つ目は鉛筆で書いた文字は消しゴムで消せるという点だ。消すのはこれまでに犯した間違いだけではない。終わりの日の審判へ続く道を整えるために消されるのだ。
✚四つ目。鉛筆で最も大切な部分は木でも塗料でもない。芯だ。お前はいつでも自分の内面に気をつけていなさい。
✚最後に五つ目。鉛筆は必ず跡を残す。お前も人生の足跡を常に残すことを忘れてはならないよ。
ひとつひとつの行動に注意深くありなさい。」
Paulo Coelho“La historia del Lápiz”より
あなたがたがもし、
苦しんでいる兄弟姉妹のひとりひとりを思い起こすなら、
仕事はもっとらくに感じ、
貧しい人たちにたいしても
もっと心の底から微笑むことができるでしょう。
もし、貧しい人々が飢え死にするとしたら、
それは神がその人を愛していないからでなく、
あなたが、そして私が、その人たちにパンを、服を、
そして愛を、思いやりをあたえなかったからなのです。マザーテレサ
私がスイスに嫁ぐ前、マザーテレサが日本に来られたことがあります。
彼女の言動は、飽食や物質主義に浸かっていた日本の私にショックを与えました。
新幹線で、「こういうものが必要なのです」と捨てられる運命の紙コップをインドに持ち帰られたことなど、、。
上は、私が尊敬してやまない彼女の言葉です。 Yさん記
田舎に住んでいると、住民のほとんどが顔見知り。すれ違う人々みんなが挨拶を交わし、車の運転中でさえ手をふり、笑顔をふりまく。始めの頃はそれに慣れず、「私は誰も知らないのに、みんなは私を知っている」恐怖、のようなものも感じ、うっとうしく思ったものだった。
それが15年近く住んで、挨拶はコミュニティーで気持ちよく過ごすためのエチケットだけではなく、そこで生活していること、自分の存在を認められていることの証であることを実感できるようになった。特に親しい人の、あふれんばかりの笑顔(道で会っただけなのに、昨日もスーパーで会ったのに)に、こちらもできる限りの微笑返し。この笑顔の交換がいかにこころを温め、気持ちをおだやかに、豊かにしてくれるか、いまさらながらふと感じことがある。そしてこの環境で子供が育っていくことに安心していられるとはなんと平和なことか!これはかけがえの無い、根本的なハートウォーマーである。
Kさん記
今月のニュースレターは内容が多いため、ブログへの更新を2回にわけましたことをご了承ください。続きはこちらです。
by os-net
| 2007-06-29 22:45
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